教育コラム

160.主体的な学びを促す「ポートフォリオ」

学習や活動の振り返りをすることで、主体的な学びを促すことを目指す手段として「ポートフォリオ」による教育が注目されています。これは、中学生や高校生が個人の活動や経験を記録して活用する取り組みです。ポートフォリオには部活動、 […]

159.好奇心で活性化

私たちが幸せを感じるときに脳内ではドーパミンと呼ばれる物質が分泌されます。分泌される一例として、何かに興味を持ったり、新しいものを知りたいと思った時が挙げられます。このドーパミンは、ワーキングメモリーや海馬(かいば:記憶 […]

158.料理で脳を活性化

料理は五感すべてを使い、様々な情報を同時進行で処理しなければなりません。料理は脳の前頭前野を活性化させるのに最適であると言われています。最適であると言われている理由のひとつに以下のエピソードがあります。 脳科学者のペンフ […]

157.想起のトレーニング

2010年に「ニューヨークタイムズ」紙に、ある科学研究の結果が紹介された。学生のグループがテキストの一節を読んだあと、どれだけ内容を思い出せるかテストを受けた。別のグループは、読んだあとテストを受けなかった。すると驚いた […]

156.集中学習と分散学習

テスト前に徹夜をして何とか乗り切った経験は誰しもが持っているでしょう。ここで乗り切った経験により「わたしは間に合わせることができる(はずだ)」とテスト前の一夜漬けが習慣化するケースがあるようです。しかし、私たちは薄々それ […]

155.読解力のトラックマン

国別の野球世界一を決めるワールド・ベースボール・クラシック ( 英語: World Baseball Classic 、略称: WBC )がいよいよ始まります。注目を集めているダルビッシュ投手は、練習において常にマシンを […]

154.説明せよ

こちらは東大の入試問題の一部です。「問い」に注目すると「説明せよ」のオンパレードです。 日本国内で最難関の一つとされる東大は、この問題に正しく答えることができる人材を求めていると言えます。正解か不正解かは別として、このよ […]

153.「朝」という学習環境

こどもの「学習環境」を「生活」と切り離して語ることは健全といえません。つまり「学習環境」を「生活の一部」として位置付けることが重要です。 4月に新学年を迎えるにあたり生活リズムを見直すことが学習環境を整える第一歩です。 […]

152.語彙は使って身につける

医学者・解剖学者の養老孟司先生は、学習の基本を次のように図示しています。 私たちは、五感から情報を入力して、脳内で計算・処理した後、運動として出力するというサイクルです。 運動というのは話す、書くということも含まれます。 […]

151.「入門集中」とは

東京にある学研本社ビルにて青砥瑞人さんからお話を伺ってきました。今回は、その中から「集中力」に関するお話の一部を青砥さんの著書『4 Focus脳が冴えわたる4つの集中』(KADOKAWA)で解説されている内容と合わせて編 […]

150.意味調べが深まるサイト

新しく言葉の意味や使い方を学ぶ際に辞書は欠かせません。私たちが英語を学ぶ際は英和辞典、英英辞典を使って多くの文例に触れることで、その語への理解が深まります。こどもたちが日本語の「ことば」を学ぶ際も同様です。 「ことば」は […]

149.デンマークのサッカー協会の10か条

日本の部活の多くは子どもにとって安心できる環境にはなっていません。勝利至上主義と精神論による指導が多いのは、部活のみならず学習の場も同じではないでしょうか。 デンマークのサッカー協会の10か条をご紹介します。 ①子どもた […]

146.好奇心と幸福感

こちらはunicefの報告書「レポートカード16」にある、先進国の子どもの幸福度(2020年9月)に関するグラフです。 この調査結果を大人は真摯に受け止めたいものです。 まず、子どもの「好奇心を大切にする」大人の姿勢が問 […]

145.生徒の答案との対話

生徒の答案を採点することにより、私たちは大きな気づきが得られます。私が講師として新人の頃は大量の採点業務を担っていました。どの問題で生徒の誤答が多いのか「採点を通した研修を受けている」と思って取り組んでいました。「私はこ […]

144.「あいさつ」と脳の発達

哲学者・教育者の(故)森信三氏は「しつけの三原則」を提唱されました。 ・あいさつ…人より先に挨拶をすること・返事…呼ばれたら「はい」と返事をすること・履物そろえ…片づけをすること 挨拶をすることは、他者との関り、コミュニ […]

143.睡眠と記憶

記憶については「エビングハウスの忘却曲線」が有名です。様々な学習塾などでも復習の重要性を示す資料として使われています。これは「学習した内容を一気に忘れてしまう」というより、「いったん学習してから再び覚えなおすまでにかかる […]

142.立って勉強をすると脳が効率よく働く

「野比くん、廊下に立ってなさーい!」と先生に叱られて、のび太が廊下で立たされているシーンは私たちの脳裏に刻まれています。さすがにいまではこのようなシーンは教育の現場から消えたようですが、少し前までは普通に行われていました […]

140.助走に「音読」と「計算」を

川島隆太先生の研究をご紹介します。小学生を対象にして、2分間の「音読」や「計算ドリル」の終了後に、提示した単語を2分間で何語記憶できるかをテストしました。 その結果、小学生は次の語数を記憶しました。 ・計算後には平均9. […]

139.知性と読解力

人間が備えている知性を8つに分類したのは、ハーバード大学のガードナー教授です。知能・知性と聞くとIQ(知能指数)を思い浮かべる方が多いと思いますが、ガードナー教授はIQという1つの物差しだけでなく、知性・知能は「複数ある […]

138.不機嫌な人の「目的」

アドラー心理学の創始者であるアドラー氏は次の言葉を残しています。「この子が社会的なつながりを取れないこと、その結果、不機嫌であることが彼女に残された活動のほんの数少ない領域の一つだということを示しています。不機嫌であるこ […]

137.「心理的安全性」の確保

いま注目されている概念に「心理的安全性」があります。これは、ハーバードビジネススクールでリーダーシップや組織論の研究をされているエイミー・C・エドモンドソン教授が提唱しました。個々の能力を引き出すには「心理的安全」の確保 […]

136.家庭学習の習慣化

家庭で学習に取り組むことが習慣化されている生徒の学力が高いであろうことは容易に想像ができます。学習する場所が家庭であれ自習室であれ、「学習に時間をかけている」生徒は学力が高いことが様々な調査結果から明らかになっています。 […]

135.読解の指導にデータの活用を

デジタル教材の普及に伴い「紙教材かデジタル教材か」をテーマに、いたるところで議論がされています。子どもが学ぶ教材が紙であれデジタルであれ、それぞれに強みと弱みがあります。特にデジタル教材については過去の事例が少ないため、 […]

134.まちがえて良い時間

子どもの学習において、制限時間内に正解を出すこと、そしてその正解数が多いことが学習の成果ひいては各種試験での合否に影響をします。子どもは日ごろから正答率を高めるためのトレーニングを積んでいます。 一方で、それは頭(脳)を […]

133.「断つ」ことでスタートラインに「立つ」

私たちに与えられた時間は有限です。その中で「取り組みたいこと」や「取り組まなければならないこと」などのやりくりをしています。「取り組んだ方が良いこと(取り組むべきこと)」に優先順位をつけて日々の生活を送っています。 子ど […]

132.太陽の光とモチベーション

「健康」「睡眠」「生活リズム」は、モチベーションに影響をしていると考えられています。中でも「生活リズム」の面でモチベーションに影響を与える可能性が高いのは「セロトニン」という脳内の神経伝達物質です。 朝の太陽を浴び、一定 […]

131.勉強の準備体操

健康のために運動をしようと思い立つとします。それが縄跳びであれジョギングであれ、いきなりスピードを上げて跳んだり走ることはしないでしょう。ある程度の準備体操をして、身体への負担を軽減しているはずです。 同様に、子どもが勉 […]

130.「書くこと」で評価される読解力

「読解力を高める」という宣伝文句からは一般的に「読む力が高められる」と捉えられるでしょう。「読解力」は「文章を読んで理解する力」という文字で構成されているため、そのように捉えるのはもっともなのですが、テスト等で測られる読 […]

129.学びが多い「自由研究」

子どもたちは先週から夏休みに入り、ホッと一息ついているのではないでしょうか。一方で、コロナの感染拡大が続く中、外出ができず息苦しい思いをしている子どもも多いのではないかと思います。こんな時こそ、いまのうちに夏の宿題、特に […]

128.興味関心をつくる

お風呂が嫌いな子どもへの接し方として興味深い事例があります。 お風呂が嫌いな子どもは、お風呂を「遊びの邪魔をするもの」と認識しているようです。つまり、お風呂に入るには、リビングや庭で遊んでいるところを中断しなければならず […]

127.ゲームと子どもの脳②

前回のコラムでは「ゲームと子どもの脳①」と題して、子どもが慢性的に疲労を抱えている可能性があることをご紹介しました。 ゲームと子どもの脳① さて、人間の脳全体の重さの約80%を占める「大脳」には主に4つの働きがあります。 […]

126.ゲームと子どもの脳①

私たちファミコン世代も、現代を生きるスマホ世代も「ゲーム」は私たちを現実から切り離して、楽しい世界へ誘ってくれます。楽しく、夢中になれる世界を持つことは充実感にもつながります。 一方、充実した「ゲーム」の世界から現実世界 […]

125.子どもの「発達」を軸に考える

子どもが育つ力の原点は「自己肯定感」であることは言うまでもありません。この土台こそが、健やかな成長に欠かせません。 私たちは子どもの教育に関わる仕事をしているため、「学習」「勉強」「テスト」等、主に「認知能力」の領域での […]