教育コラム

193.「記号接地」とワーキングメモリ

読解力や科学など多分野の学力が世界トップ級のフィンランドでは、学力テスト等の結果をもとに原因分析に力を入れています。対して日本は、学力テスト等の結果をもとにその対策に力を入れています。対策とは、点数を上げるために昔ながら […]

192.教科書に書かれていることを正確に読み解く

読解力の向上を重視した授業が全国各地で展開されています。福島県の小学校では、リーディングスキルチェックテストの結果を分析して、授業に役立てています。リーディングスキルチェックテスト(RST)は、国立情報学研究所の新井紀子 […]

191.計算が苦手な理由②

当社のスタッフであり、真栄喜そろばん教室を運営している真栄喜貴弘さんがオンラインセミナー「Edu Semi」で講演した内容や、一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会理事の野瀨さんのnoteの記事をもとに構成をします。 […]

190.こどもの脳から大人の脳へ育つ3ステップ

本来的にこどもの脳は、生まれてから3つのステップを経て、大人の脳へと育っていきます。 ステップ1は、0歳から5歳くらいまでに育つ【からだの脳】です。これは主に間脳・脳幹のことで、呼吸や自律神経、寝る、食べるなど生きるため […]

189.計算が苦手な理由①

本日のテーマ「計算が苦手な理由」は3回にわけて更新します。当社のスタッフであり、真栄喜そろばん教室を運営している真栄喜貴弘さんがオンラインセミナー「Edu Semi」で講演した内容や、一般社団法人ワーキングメモリ教育推進 […]

188.見学から学ぶこと

一般的にこどもの習い事の世界では一定期間の取り組みの成果を「発表会」「大会」「試合」「テスト」といった場で、関わる大人が称える機会があります。そこには当落がある場合もありますが、日ごろの努力を称える機会であるといえます。 […]

187.極端な速読は科学的に不可能

情報が溢れる現代において情報を高速で処理できる能力をつけたいのは誰しもが望むことでしょう。情報化社会を生き抜くこどもたちにも必須の力として、一部の入試問題では超長文化される傾向があります。そこで「速読」が注目を集めて久し […]

186.繰り返し学んで脳に刻む「長期増強(LTP)」

私たちが「学習」という言葉を使う時、それは「お勉強」のことのみならず「経験」や「体験」等の意味が含まれています。私たちひとりひとりの指紋が異なるように、脳も一人ひとり異なり同じものはありません。様々な行動と反応が繰り返さ […]

185.問題集と「味読」

小学生からは教科別の学習がはじまり、理解度はテストの点数で測定されます。但し、先生から学期に一度渡される通知表には、テストの点数のみならず授業に臨む姿勢や態度などにより、細分化された評価が児童に与えられます。各教科の指導 […]

184.実体験が脳神経を活性化させる

私たちはインターネット上に溢れる情報をソースとして日々の会話をすることが多々あります。仕事の場においてはネット上の情報をもとにサービス設計を組もうとする人がいます。「正解は何か?」「他社の事例は何か?」と、いきなり答えを […]

183.一冊の文庫本で学力を高める

神奈川県にある日本女子大学附属中学校・高等学校では、文庫本一冊を一学期間かけて精読しており、すべての教科の中心に国語を据えて、中高の六年間を通して生徒に考える力、想像する力、表現する力を身につけさせることに並々ならぬ力を […]

182.「楽器の演奏」は英語と理数系科目の成績を上げる研究

このほどカナダのブリティッシュコロンビア大学が実施した大規模調査で、楽器の演奏をたしなむ高校生は、音楽をやらない学生と比べて数学・科学・英語の成績が有意に高いという結果が出ました。これは音楽が発達中の脳に与えるよい影響を […]

181.読み聞かせの頻度と共有

ベネッセ教育総合研究所のレポート『幼児期から中学生の家庭教育調査縦断調査ダイジェスト版』には、幼児期の読み聞かせに関する追跡調査の結果がまとめられています。 読み聞かせの「頻度」については、幼児期での保護者子の読み聞かせ […]

180.流動性知能と結晶性知能②

<関連記事>『流動性知能と結晶性知能』 ワーキングメモリは「頭の良さ」にも関係しています。知能や性格について科学的に明らかにする手法を研究してきた、心理学者のレイモンド・キャッテル氏は知能を二つに分けて概念化しました。一 […]

179.英検が一部リニューアル

公益財団法人日本英語検定協会が実施している実用英語技能検定試験(通称「英検」)が、2024年度より一部リニューアルされることが発表されました。英検は学習指導要領を踏まえた出題を目指しています。その学習指導要領では知識や技 […]

178.成長を書き記す

好奇心をベースにいきいきと自ら学ぶこどもを育てるために「成長マインドセット」が重要です。「成長マインドセット」とは、自分の知性や能力が常に成長しうると考える心構えのことです。「成長マインドセット」を持っている人は、新しい […]

177.BRAIN TIMES

私たちインフィニットマインドのオウンドメディア「BRAIN TIMES」を公開しました。オウンドメディア(Owned Media)とは、自社で保有するメディアのことです。「BRAIN TIMES」は、こどもから大人まで、 […]

176.こどもの知的能力を高めるために

『全米トップ校が親に教える57のこと』 (星友啓著 SB新書)には、「さまざまな体験を通して心と体の能力も伸ばしていくことが、脳を効率良く成長させるベストなサポートであり、結果的に成績アップの近道にもなるのです」と書かれ […]

175.「本能スイッチ」で宿題を片付ける

私たち大人は仕事で複数のタスクを抱えている時に、進捗を可視化して期日内に終わらせるよう工夫をしています。スケジュール帳に記して進捗をたえず見返したり、チームで取り組むタスクの場合は管理ツールを使うなどして仕事に遅れが出な […]

174.生活体験がこどもの脳を育てる

今年の7月は厳しい暑さを感じる中で突然スコールのように雨が降るなど、気候が不安定な日が続いています。夏休みに入ったこどもたちは、このような気候の変化などどこ吹く風で、僅かな晴れ間を見ては外に出て、おもいっきり汗をかく時間 […]

173.頭のよさとは何か

和田秀樹氏と中野信子氏の著書「頭のよさとは何か」(プレジデント社)には、『「頭のよさ」を語るならワーキングメモリを広げることが大事』であると書かれた一節があります。著書では、いろいろな人の多様な要素をワーキングメモリに乗 […]

172.使われなくなった脳

当時は特に不便を感じていなかったものが、ある商品やサービスの登場により「あの頃は不便だった」と振り返ることがよくあります。つまりは「便利になった」ということなのですが、便利になったことで失われるものもあります。 その一つ […]

171.「天気痛」「気象病」にご注意を

私は「ウェザーニュース」で天気や気温などを確認することが日常生活の一部となっています。ウェザーニュースには「天気痛情報」があります。 ここにある「天気痛情報」「気象病」は大人だけではなく、こどもにおいても注意すべき情報で […]

170.「何もしない」時間も大切に

大人もこどもも日々を慌ただしく過ごす一方で、リラックスどころかさらなる刺激を求めて過ごしているような感覚に陥ることがあります。例えば、ひとりで没頭できる時間を過ごそうと横になってスマホを見るとそこには多くの情報が溢れてお […]

169.対話型AIと「主体性」

ジェネレーティブ(生成)AI・対話型AIの進化により、驚くべきサービスが続々と登場しています。ジェネレーティブAI」とは、「コンテンツやモノについてデータから学習し、それを使用して創造的かつ現実的な、まったく新しいアウト […]

168.算数の文章題とワーキングメモリ②

前回に続き「算数の文章題とワーキングメモリ」について解説をします。 前回は、文章題にかかれている内容を正しく理解して、必要な情報を抽出する際にワーキングメモリが関わっていることを述べましたが、そのうえで算数の文章題を解く […]

167.算数の文章題とワーキングメモリ①

今話題を席捲している「ChatGPT(チャットジーピーティー)」を使い、「算数の文章題とワーキングメモリ」について解説をします。「ChatGPT」は「対話型」の言語モデルです。画面の向こうに人間がいるかのように、自然な言 […]

166.数学的な理解に「指」が重要

こどもが指を使って数を数えていることを幼稚なことであると印象づけたり、やめるよう促すことが教育の現場で起こっているようですが、実は、幼いこどものうちに指に対応する脳領域を発達させることが重要だという研究が進んでいます。 […]

165.読解の強化書

私たちインフィニットマインドのオウンドメディア「読解の強化書ー2023年度小学生版ー」を公開しました。 オウンドメディア(Owned Media)とは、自社で保有するメディアのことです。「こどもの語彙力・読解力」を中心に […]

164.考えるためのツール

こどもたちの学校での学びは文部科学省が定める学習指導要領に沿って進められています。この学習指導要領の目指す姿は明文化されています。 新しい学習指導要領等が目指す姿 こちらには「これからの時代に求められる人間の在り方」とし […]

163.読書活動の推進

「読書は良い」ことの裏付けは、脳神経科学の観点からも明らかになってきました。読書をたくさんしているこども達ほど神経線維ネットワークの結束力が強く、3年後の神経回路の発達度合いも大きくなることが分かっています。すなわち、読 […]

162.読書の価値を「読書通帳」で

※「読書通帳」は株式会社内田洋行の登録商標です※ 図書館などに設置されている「読書通帳」は、文字通りこどもが持つ通帳です。この通帳には、貸出履歴に本のタイトルや日付、借りた本の金額までが印字されています。 「読書通帳」は […]

161.大人も語彙力

頂戴するメールへ返信をする際に、私は「無意識に」ある一定の表現を選んでいます。私なりに相手に失礼のないように使ってきた表現であるがゆえ、その表現を変える必要がないと「無意識に」判断して、いわば指先が「ほぼ無意識に」その表 […]