学習法

231.記憶力を高める

記憶を司る脳の「海馬」は、何度も何度も繰り返し刺激を加えることで増強されます。繰り返すことで海馬の神経細胞同士の結びつきが強くなり、結合度が増強され、長期的に神経細胞が活性化されることが分かっています。 これは日本語で「 […]

230.大学入試の選抜方法と動向

年明けの2025年1月に行われる大学入学共通テスト(旧センター試験)は大きく変わります。新教科「情報」が加わること、国語の試験時間が10分延びて90分間となること、英語で探究的な内容が加わること等が挙げられます。これらは […]

228. 読書へのアニマシオン

絵本の読み聞かせにひと工夫を加えることで、こどもが集中して内容を聞き取るようになります。 まず、「絵をしっかりと見てお話を聞きましょう」と言い、絵本の読み聞かせを始めます。次に、もう一度読み聞かせを始めるのですが、この時 […]

225.高校国語の科目

現在の学習指導要領では、高校国語は次のように分けられています。 <必修科目>「現代の国語」「国語文化」 <選択科目>「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」 このように分けられた理由として、文部科学省は『伸ばした […]

224.脳に整理整頓の時間を与える

睡眠と記憶の関係について、興味深い実験があります。語学の勉強をした後にテストを行い、勉強前に比べてどれだけ点数が上がるかを調べた実験です。 勉強をすればテストの点数が上がることは容易に想像がつきますが、勉強の後にいつもの […]

222.「活用する」勉強法が効率的

単語の記憶テストを例に、「詰込み型」の勉強法より「知識活用型」の勉強法の方が効率的であることをご紹介します。 学習法により4つのグループに分けた、スワヒリ語40語の単語テストの例です。どのグループも40個の単語リストを一 […]

221.現象ベースの学習

フィンランドでは「現象ベースの学習」と呼ばれる授業があります。これは教科横断型の学びで、日常生活で起きる様々な現象をテーマに据えて課題解決の方法などを探求していくものです。 ある学校では学期の初めに海でゴミ拾いをしたり、 […]

218.記憶力が高まる「リトリーバル復習法」とは

「リトリーバル」(retrieval)とは、一度インプットしたものを脳の中から取り戻すことです。リトリーバルは、100年以上もの研究の積み重ねの中で高い学習効果が確認されてきたインプット法です。リトリーバルを取り込んだ勉 […]

216.「子ども主体の学び」を実現する環境づくり

未来を担う子どもたちが今後も起こるであろう様々な変化に積極的に向き合い、他者と協働して課題を解決していくことが求められています。こうした背景を踏まえ、学校教育の現場では「子ども主体の学び」が展開されています。子どもが自ら […]

215.主体性を伸ばす探究学習と非認知能力

学校教育が大きく変化しています。生徒の主体性を伸ばすことを重視した「探究学習」が全国各地で行われています。自ら設定する課題に主体的に取り組み、仲間と協働で粘り強くやり抜く力が重視されており、いま社会人として求められている […]

210.運動は脳の発達を促す

「高齢者の握力が認知機能維持と関連している」という趣旨の記事がインターネット上で公開されていたこともあり、身体機能の維持、認知症予防の目的でウォーキングを日常生活に取り入れる方がさらに増えたのではないでしょうか。 正確に […]

208.学習を支えるワーキングメモリ

ワーキングメモリは、数学や読解力等の学業成績と関連しています。(Bull & Scerif, 2001; Neveo & Brezniz, 2011など)APA PsycNet 情報を一時的に記憶して処理 […]

206.マンガで学ぶ

『AERA with Kids 23秋号(朝日新聞出版)』に「学びにつながるマンガ」という特集が組まれています。日本のマンガやアニメのクオリティの高さは世界中で知られており、マンガのタッチだけでなくストーリー性なども含め […]

205.「聞き取り読解テスト」で読解力を高める

私たちは「受ける度に賢くなる」「受ける度に語彙力・読解力が身につく」をテーマに、新しいテストを開発し、公開しました。一般的にテストは受検時点での力を測るものであり、既習範囲の理解度を測るものです。私たちが開発した「聞き取 […]

204.ことば遊び「比喩バトル」

『実践国語研究2023年10/11月号』(明治図書)に京都大学大学院の三好真史先生による「言葉あそび」が紹介されています。その一つが「比喩バトル」です。 「ジャンケンで勝ったら、物を指さします。負けた人は、その物の色や形 […]

202.書き抜き問題の答え方③

テストの答え方で最も大切なことは、答えの部分を正しく引用すること(=正確に書き写すこと)です。このことを第一段階として、『国語テストの答え方指導』(遠藤真理子著、学芸みらい社)では、「書き抜き問題の答え方」を四段階で解説 […]

200.書き抜き問題の答え方①

テストの答え方で最も大切なことは、答えの部分を正しく引用すること(=正確に書き写すこと)です。このことを第一段階として、『国語テストの答え方指導』(遠藤真理子著、学芸みらい社)では、「書き抜き問題の答え方」を四段階で解説 […]

198.机に辞書と図鑑を

こどもの学習机に国語辞典や図鑑をさりげなく置いておくことをお勧めします。こどもに何かを身につけさせようという大人の「力み感」を抜くことで、こどもは解放的な気持ちになります。国語辞典や図鑑は、その分厚さが特別な贈り物にも見 […]

197.科学の学びにも「言語能力」

日本政府は科学技術人材の育成に力を入れています。「スーパーサイエンスハイスクール」に指定された高等学校等では、先進的な理数教育が実施され、大学との共同研究や、国際性を育むための取組が推進されています。 スーパーサイエンス […]

196.本をノートにする

わたしの中学校時代のかすかな記憶をたどると、国語の教科書にはたくさんの書き込みをしていました。国語教師の指導によりそのようにしていたのか、自分なりに工夫をしていたのか記憶が定かではありませんが、授業中に教師が教えてくれた […]

195.粘り強さと学力

一般的なイメージとして「粘り強さを持っているこどもは学力が高い」と思う方が多いでしょう。自分のこどもが粘り強さに欠けていると感じると、親としては「HOW」を求め、また粘り強さがスポーツやゲームで発揮されるこどもには、学習 […]

193.「記号接地」とワーキングメモリ

読解力や科学など多分野の学力が世界トップ級のフィンランドでは、学力テスト等の結果をもとに原因分析に力を入れています。対して日本は、学力テスト等の結果をもとにその対策に力を入れています。対策とは、点数を上げるために昔ながら […]

192.教科書に書かれていることを正確に読み解く

読解力の向上を重視した授業が全国各地で展開されています。福島県の小学校では、リーディングスキルチェックテストの結果を分析して、授業に役立てています。リーディングスキルチェックテスト(RST)は、国立情報学研究所の新井紀子 […]

191.計算が苦手な理由②

当社のスタッフであり、真栄喜そろばん教室を運営している真栄喜貴弘さんがオンラインセミナー「Edu Semi」で講演した内容や、一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会理事の野瀨さんのnoteの記事をもとに構成をします。 […]

189.計算が苦手な理由①

本日のテーマ「計算が苦手な理由」は3回にわけて更新します。当社のスタッフであり、真栄喜そろばん教室を運営している真栄喜貴弘さんがオンラインセミナー「Edu Semi」で講演した内容や、一般社団法人ワーキングメモリ教育推進 […]

187.極端な速読は科学的に不可能

情報が溢れる現代において情報を高速で処理できる能力をつけたいのは誰しもが望むことでしょう。情報化社会を生き抜くこどもたちにも必須の力として、一部の入試問題では超長文化される傾向があります。そこで「速読」が注目を集めて久し […]

186.繰り返し学んで脳に刻む「長期増強(LTP)」

私たちが「学習」という言葉を使う時、それは「お勉強」のことのみならず「経験」や「体験」等の意味が含まれています。私たちひとりひとりの指紋が異なるように、脳も一人ひとり異なり同じものはありません。様々な行動と反応が繰り返さ […]

185.問題集と「味読」

小学生からは教科別の学習がはじまり、理解度はテストの点数で測定されます。但し、先生から学期に一度渡される通知表には、テストの点数のみならず授業に臨む姿勢や態度などにより、細分化された評価が児童に与えられます。各教科の指導 […]

184.実体験が脳神経を活性化させる

私たちはインターネット上に溢れる情報をソースとして日々の会話をすることが多々あります。仕事の場においてはネット上の情報をもとにサービス設計を組もうとする人がいます。「正解は何か?」「他社の事例は何か?」と、いきなり答えを […]

183.一冊の文庫本で学力を高める

神奈川県にある日本女子大学附属中学校・高等学校では、文庫本一冊を一学期間かけて精読しており、すべての教科の中心に国語を据えて、中高の六年間を通して生徒に考える力、想像する力、表現する力を身につけさせることに並々ならぬ力を […]

182.「楽器の演奏」は英語と理数系科目の成績を上げる研究

このほどカナダのブリティッシュコロンビア大学が実施した大規模調査で、楽器の演奏をたしなむ高校生は、音楽をやらない学生と比べて数学・科学・英語の成績が有意に高いという結果が出ました。これは音楽が発達中の脳に与えるよい影響を […]

181.読み聞かせの頻度と共有

ベネッセ教育総合研究所のレポート『幼児期から中学生の家庭教育調査縦断調査ダイジェスト版』には、幼児期の読み聞かせに関する追跡調査の結果がまとめられています。 読み聞かせの「頻度」については、幼児期での保護者子の読み聞かせ […]

180.流動性知能と結晶性知能②

<関連記事>『流動性知能と結晶性知能』 ワーキングメモリは「頭の良さ」にも関係しています。知能や性格について科学的に明らかにする手法を研究してきた、心理学者のレイモンド・キャッテル氏は知能を二つに分けて概念化しました。一 […]