239.灘中の入試で問われる外来語の知識②


前回に引き続き、灘中の入試問題から外来語に関する問題を引用します。関西にある名門校である灘中学校の入試問題では、伝統的に外来語が出題されています。日常的に目や耳にする外来語についても、その意味を確認し、使いこなせる力が問われています。

その一例をご紹介します。皆さまもぜひチャレンジしてください。

【問題】
次の1~6の文の( )に入れるのに最も適当な「ス」で終わる外来語を、後のA~Fから選び、記号で答えなさい。
(実際の入試では記号選択問題ですが、選択肢を見ずに考えてみてください)

1. 自然の豊かな公園は、都会の人々の心に安らぎをあたえる( )だといえるだろう。
2. いくら高い服でも、選ぶ人の( )が悪いと、あまりいいものには見えない。
3. 平日昼間と比べると、( )街の休日は、ほとんど人通りがない。
4. 報道された情報の( )は明らかにされていない。
5. 気楽に参加した討論会だが、予想外に( )な内容でおどろいた。
6. ( )の効いた皮肉は会話の中で有意義な役割を果たす。

【正解】
1. オアシス
2. センス
3. オフィス
4. ソース
5. シリアス
6. スパイス

こどもの語彙力を高めるうえで私たちがお薦めしているトレーニングの一つに「しりとり」があります。このしりとりは、マンネリ化しないよう「食べ物の言葉のみを使ったしりとり」「3文字しりとり」などルールに変化を持たせることで応用ができます。今回ご紹介した問題は、さすが灘中の問題だと感じますが、外来語に限らず「す」で終わる言葉を探そう、といった遊びは尽きないでしょう。

外来語は日常的に使われていますので日頃から言葉へアンテナを立てることは入試対策としても欠かせません。灘中を受験しない児童・生徒もクイズ感覚でこのような語彙に触れておくと良いでしょう。

私たちが一部記事の監修をしている「本物志向の教育情報メディアActive!」では、外来語に関する記事も掲載されていますので、お子様との会話のひとつにぜひ加えてみてください。

ACTIVE!「日本語になった外来語たち-意外な語源の物語-」


<引用・参照>『超難関中学のおもしろすぎる入試問題』(松本亘正 著 平凡社新書)

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