236.国語科の系統表

文部科学省『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説』には、「教科の目標、各学年の目標および内容の系統表」が公開されています。小学校国語科での学年の目標は以下の通りです。


【知識及び技能】【思考力・判断力・表現力等】それぞれ、各学年での系統が詳細にわたり記されています。さらに【思考力・判断力・表現力等】は「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」に分かれています。以下は、「読むこと」の系統表です。


全国の小学校国語科では、系統表に基づき、全国一律で標準化された指導がされています。つまり、こちらの系統表なしに授業は成立しません。一方で、学校外での学習の場でこの系統表を目にする機会は極めて少ないため、国語科の指導は出会う先生に依存せざるを得ません。本来は、ご家庭でも学校外の学習の場でも、学習指導要領の系統表をもとに学習を進めることが「新しい学力観」に沿った学びを深めることにつながるのです。

また、今後の学力テストや各種入学試験はこの「新しい学力観」に沿い出題されます。テストのための教科学習でないことは言うまでもありませんが、日々の学習と入試等は密接に関わっており、保護者や先生は系統表に目を通して子どもと関わることが大切なことです。

私たちは日々の指導やサービス開発において、系統表に絶えず目を通しています。いま子どもたちが受けている授業は、私たちが受けてきた内容とは大きく異なります。この変化に対応しながら指導やサービスを日々見直すことは当然のことと考えています。私たちが受けてきたことをそのまま今の子どもたちに繰り返すことが果たしてどのような意味を持つのか、ぜひ皆さまも学習指導要領にお目通しいただきたいと思います。

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