232.個性を育む
個性とは『個人または個体・個物に備わった そのもの特有の性質。個人性。パーソナリティー』(デジタル大辞泉)です。こどもの個性は、その豊かな表現から垣間見ることができます。こどもは内面に持っている個性を、外からの刺激を受けて表現します。例えば、会話を通してこどもの気持ちを尋ねるという刺激により、内面に持っている感情を言葉で表現することができます。
こどもが何かに怒っている、怒りっぽいということは、こどもには正義感のようなものがありその正義感に沿わない事実があるためその表現をしているのだと考えることができます。この場合は、こどもの正義感がどのようなもので、それに対してどのような事実があったのかを尋ねて言語化を促すことでこどもに寄り添うことができます。
「こどもの内面に持つ理想と事実・環境のギャップ」は会話を通して周囲が理解することが一番の近道だと考えます。感情などは刻々と変化するものですが、その感情の源を解きほぐして寄り添うことが、こどもの心の安定につながります。
さらにその個性を「育む」上で大切なのは、「こどもの理想や好奇心を第一に考えて、成長できる環境を整えること」だと私たちは考えています。好きなことだけをさせればよいというものではありません。他にすべきことがある場合は、優先順位を考えたり、好きなことと関連づけて取り組むなどの工夫をすることで個性を上手に育むことができるはずです。
個性に寄り添いながら育むことができれば実りはいままで以上に豊かになることでしょう。
#教育コラム232