230.大学入試の選抜方法と動向
年明けの2025年1月に行われる大学入学共通テスト(旧センター試験)は大きく変わります。新教科「情報」が加わること、国語の試験時間が10分延びて90分間となること、英語で探究的な内容が加わること等が挙げられます。これらは新学習指導要領に沿った内容です。新学習指導要領に基づく指導は「知識・技能」に偏ることなく「思考力・判断力・表現力」を育むこと等、これまでの教育内容がより深められています。社会の変化に合わせて変化をしているのです。
この大学入学共通テストを受検するか否かは志望大学や学部により異なるため、各入試要項を確認する必要があります。
さて、大学入試の選抜方法には「特別選抜」「一般選抜」の大きく2つがあります。
(2024年12月9日開催オンラインセミナーEdu Semi投影資料より)
2024年現在の動向として「特別選抜」(「年内入試」と呼ばれることもある)により大学進学を決めている学生が60%を超えています。一方、「一般選抜」のそれは40%を切っており、今後もこの差は広がると予想されています。
大学受験予備校を運営する赤川聡氏は、このような動向を踏まえ、高校を慎重に選ぶことがますます重要になると指摘しています。偏差値ランクの高い高校に行くことだけが選択肢ではないということです。もちろん偏差値は重要な指標であり、高校を選択する際のひとつのカギとはなります。但し、上記のように「特別選抜」による大学合格を目指す場合、その高校が志望大学の推薦枠を持っているのか、評定書(内申書)で高い評価が得られる可能性があるのはどの高校か等を慎重に考える戦略性も必要になります。
幼稚園児から高校生をお預かりしている私たちは、生徒が今後どんなことに興味を持っても自ら学びを深められる基礎学習脳力やそれを引き出すコミュニケーションが大切だと考えています。進路選択の戦略性については情報提供を継続しながら、お子様に合う環境を見つけるきっかけとなれば幸いです。
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