211.大切な「架け橋期」
<引用・参照>
令和5年2月27日 中央教育審議会初等中等教育分科会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会
『学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について ~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~』
5歳児から小学校1年生の2年間は「架け橋期」と称されています。幼児期は『遊びを通して小学校以降の学習の基盤となる芽生えを培う時期であり、小学校においてはその芽生えをさらに伸ばしていくことが必要。そのためには、幼児教育と小学校教育を円滑に接続することが重要』とされています。
また、『幼児教育施設においては、小学校教育を見通して「主体的・対話的で深い学び」等に向けた資質・能力を育み、小学校においては、幼児教育施設で育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施。特に、小学校の入学当初においては、小学校において主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことを可能にするための重要な時期であり、幼児期に育まれた資質・能力が、低学年の各教科等における学習に円滑に接続するよう教育活動を実施』とあります。
幼稚園児から小学生になると教科型の学習が始まりますが、この『架け橋期』に必要なことは「主体的・対話的で深い学び」等に向けた資質・能力を育むことを私たち大人が根底に持ち続ける必要があります。このことを忘れ教科型のテスト対応を優先させて、パターン学習だけで児童を型にはめることは、今の教育の方向性に大きく反するものです。
幼児期の『遊びを通した学び』について、『幼児期は、子供が遊びを中心として、頭も心も体も動かして、主体的に様々な対象と直接関わりながら総合的に学んでいくとともに、遊びを通して思考を巡らし、想像力を発揮し、自分の体を使って、友達と様々なことを学んでいく』と解説されています。児童の興味・関心を大切に、主体的に学ぶ姿勢を育むことが重要です。
幼児教育から小学校教育にかけては既に多くの実践が行われており、それらはインターネット、書籍、勉強会等でアクセスが容易になりました。今日ご紹介した方針に従い、官民を問わず児童に関わる大人が一体となって教育環境を整えることがとても大切なことだと考えます。
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