118.知的に教えること
教えるとは、当たり前の言葉に置き換えることではない。そこに何らかの知的好奇心、知的興奮が伴うようにすることである。
たとえば「青」という字の意味を教える場合、子どもに「辞書を作るひとになってもらいます。青という字に解釈を加えなさい。」と言うと、子どもたちはかなり頭を悩ませる。
「空の色」という答えに私は「五〇点」などと答える。(子どもの中から「雨の日だってあるじゃないか」などという声が出る」「晴れた日の空の色」という答えに私は「八〇点」と言う。残りの「二〇点」を探して、「晴れた元旦の空の色」とか「秋晴れの空の色」等を子どもたちは探してくる。これくらいでも十分知的である。(『向山型漢字・言語指導』明治図書)
こどもの知的好奇心を刺激する工夫も含めて「学習環境」であるとあらためて考えさせられ、姿勢を正された一節です。
#教育コラム118