100.耳栓をして音読

子どもたちが学習をする際に「音読」が有効であることは様々なところで語られています。

学習は脳内で行われますので、脳を活性化させることが大切です。まず、「音読」により脳の前頭前野が活性化することがわかっています。前頭前野は「記憶」「思考」「判断」等を司っています。因みに、今、まさに子どもたちが学校で学んでいる内容である新しい学習指導要領では「学力の三要素」が定められています。


緑色の箇所には「思考力」「表現力」「判断力」とあります。先に述べました、前頭前野が司る「思考」「判断」に働きかけることは新しい指導要領に沿った学びのアプローチです。

声に出して読むには、漢字の読み方や単語の意味、文の流れや文章の切れ目を考えながら読むことが必要になるため、
「音読」は「語彙力や読解力の向上」につながります。しかし、「音読」による学習効果が高いことは理解できる一方で、
現実的に小学校高学年や中高生になると大きな声で音読をすることには抵抗があるかもしれません。

そこで、医学博士の福井一成先生が興味深いアプローチを提示しておられます。

「耳栓をした状態で覚えたい箇所を指でなぞりつつ、ささやき声で読むと、骨伝導により自分の声が頭の中で大きく響くため集中力が高まる」

なるほど、と思えるアプローチではないでしょうか。ぜひ、お子様、生徒様にご提案してみてください。

#教育コラム100