88.大人が知っておきたい「微細運動障害」
『取り戻せ!教育力』(向山洋一著)には、「教師が絶対に理解しておくべきこと」として、『「できない子」のかなりの割合を発達障害の子どもが占めている事実』を挙げています。
個人差があることをことわったうえで、ADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもたちに共通してみられる特徴として、
指先が不器用であること、いわゆる「微細運動障害」があり、それは「軍手を二枚はめて物を扱う」感覚だと専門の医師が例えています。
多くの教師は、「軍手を二枚はめて物を扱う」感覚の子どもたちがいることに気づくことなく授業を進めているため、約一割の子どもたちは、授業への参加そのものができていないのです。
微細運動障害の子どもは、漢字の習得で苦労をします。文字を書く時、親指と人さし指の先端が微妙に屈伸運動をするものですが、微細運動障害の子どもはこの微妙な動きができないため、枠の中に文字が入らず、はみ出ているのです。
「指書き」から覚えるように指導することで、子どもは学習にスムースに取り組むことができるでしょう。
私たち大人がこうした子どもの事実を知り、学習のサポートをすることが必要だと思います。
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