56.易しい文章で力をつける

国語の読解問題は、冒頭に「文章を読んで、次の問いに答えなさい。」と書かれています。

文章を読まずに答えることはできないので、上記の問いの書き出しは当然のことです。文章を読んでその内容を記憶して理解すること、そして正しく解答することが求められます。

さて、こどもの読解力が気になる方から「こどもがいつまでも易しい文章を読んでばかりいるのですが、果たしてそれで力がつくのでしょうか。」という質問がわたしたちのもとに度々寄せられます。

「易しい」の意図するところを私たちがしっかりと理解することが前提となります。

・文字を追うだけの読み方をするのか
・内容を記憶しながら読むのか

現在の「読み方」により対応方法や「身につく力」が変わります。つまり、たとえ易しい文章であっても、こどもが読みやすいと感じるレベルの文章を記憶しながら読み進めることができるのであれば、一定の力は身につきます。

文章を易しいと感じるか難しいと感じるかは、その文章に出てくる語彙の影響もあるでしょう。正しく読み取る練習と併せて、語彙を増やすことにも取り組むと良いでしょう。そのうえで、まずは書かれている内容を正しく読み取ることができていれば良しとします。これができてはじめて、さらに深い読解力へとつなげていけるのです。

#教育コラム56