226.適応のトレーニング
ハンマー投げ選手、スポーツ科学者、スポーツ庁長官である室伏広治氏による新聞紙エクササイズをご紹介します。
動画:新聞紙エクササイズ
こどもだけでなく大人にとっても取り組みやすい簡単な握力のエクササイズです。このエクササイズは握力のみならず「適応」のトレーニングである点がポイントです。つまり、新聞紙を握る過程が同じになることがなく、毎回異なる新聞紙の動きに適応しながら握るというトレーニングです。
握力のトレーニングと言えば「握力グリップ」が思い浮かぶことと思いますが、これは毎回動きが異なるということはなく、単調な動きの繰り返しです。「握力グリップ」により握力が強化されることは言うまでもありませんが、変化に適応し、かつ簡単にできるエクササイズとして新聞紙エクササイズも並行して行うと良いでしょう。
こどもや大人の学びにおいても同様に、パターンで身につける力と変化に適応する力をうまく両立させることが重要です。知識や型を身につける際にはパターン学習が効果的ですが、それだけでは応用力は身につきません。パターン学習を行う一方で、ワーキングメモリをしっかりと使いながら変化に適応できる力、応用力が発揮できる準備をしておくことがより深い学びにつながります。
私たちが一部記事制作に協力している「教育情報メディアACTIVE!」にも握力と勉強に関する記事がありますので、ご参考までにお目通しください。
ACTIVE! 「握力を鍛える理由とトレーニング3選」
エクササイズ、トレーニングにも目的を持たせて取り組むことでより効果が高まると考えます。
#教育コラム226