126.ゲームと子どもの脳①
私たちファミコン世代も、現代を生きるスマホ世代も「ゲーム」は私たちを現実から切り離して、楽しい世界へ誘ってくれます。楽しく、夢中になれる世界を持つことは充実感にもつながります。
一方、充実した「ゲーム」の世界から現実世界へ帰ってくるとどうも様子がおかしい子どもたちが多いようです。多くの保護者様や先生方には心当たりがあるのではないでしょうか。
そのような子どもの兆候として、以下が挙げられます。
・イライラしたり、急に泣き出したり、感情の起伏が激しい
・飽きっぽく、集中力がない
・ゲーム中にキレやすい、話しかけると怒る
・忘れ物や遅刻が多い
・テストの点数や偏差値が下がってきた
・不自然に太ってきた
・「発達障害かも?」と感じることがある
・コミュニケーション力が低く、友達ができない(少ない)
そして、身体への影響として以下が挙げられます。
・睡眠不足
・視力の低下
・運動不足
・頭痛、肩こり、めまい
1990年頃の調査では、「疲れる」と訴えた子どもの割合が約5%であったのに対して、2015年頃の調査では、約50%にまで増えています。子どもは「慢性的に疲労を抱えている」と言っても過言ではない状態です。
ゲーム等のメディアの影響により、なぜこのようになっているのかについて次回のコラムでは、脳の観点から解説をします。
<参考文献>
「メディアにむしばまれる子どもたち」(田澤雄作、教文館)
「子どものデジタル脳完全回復プログラム」(ヴィクトリア・L・ダンクリー、飛鳥新社)
#教育コラム126