112.100個の問いを作れ
日本教育技術学会名誉顧問の向山洋一先生は、教師の力量を上げるために「国語の教科書の見開き2ページで、100個の問いを作れ」と指導しています。
教師は、たくさんの問いを考えた後に、実際の授業ではどの発問をするのか選択します。このような修行を何回か行うことで、
教師は教材を一見しただけである程度の発問が浮かぶ、といいます。
『国語テストの答え方指導』(遠藤真理子著)には、光村図書五年の教科書にある『あめ玉』(新美南吉作)のタイトルと作者1行に本文13行を加えた分量から作問された100問が掲載されています。答えは同じでも問い方はいくつかあるものです。
『あめ玉 新美南吉作 根本孝 絵
春のあたたかい日のこと、わたし舟に~』
この二行で皆様はいくつの、どのような問いを作ることができますか。
同書には、
『①題名は何ですか。
②作者はだれですか。
③作者名を漢字で書きなさい。
④作者とは何をした人ですか。
⑤この作品の作者と絵を描いた人は同じですか。
⑥絵を描いた人はだれですか。
⑦絵を描いた人を漢字で書きなさい。
⑧いつのお話ですか。
⑨季節はいつですか。
⑩季節を表す言葉をすべて書きなさい。
・・・』といった問いが並んでいます。
自戒を含め、学校やスクールの先生方など子どもの教育に関わる仕事をする方はこうした修行を積み、研鑽を続けて子どもを「指導」するのだと姿勢を正されました。
#教育コラム112