110.「切り替え」と「抑制」
学習にスムースに取り組むことができない子どもたちが増えていることが多くの教育関係者の関心事となっています。「子どもはそんなもんでしょ」という大人の解釈にも一理ありますが、学校やスクールの先生方が教育の現場で感じているその違和感はどうも奥が深いようです。言い換えると、授業に「参加」できていない子どもたちが多いのです。この「参加」というのは、「切り替え」と「抑制」ができることです。
一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会では、「参加」を上の図で表しています。「切り替え」と「抑制」ができて、はじめて学習に「参加」することができます。先生方が教育の現場で感じる「違和感」の正体は、この「参加」にあります。つまり、「切り替え」と「抑制」ができない、または十分でない子どもたちがいる、ということです。
子どもは一人ひとり異なり、それぞれに個性があります。したがって、「参加」ができない子どもの原因も一人ひとり異なります。食事の問題なのか、「参加」する直前に何か嫌なことがあったのか、睡眠の問題か、長時間に及ぶゲームの影響か、学習環境が集中できない環境なのか、等、保護者様と先生方が一緒になって、思い当たる原因を洗い出して、じっくりと対処していくことが求められます。
学研さんが提供している教育情報サイト「りんごちゃんのおけいこラボ」には一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会の理事である野瀨さんが解説していますので併せてご一読ください。
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