57.ワーキングメモリを鍛えるトレーニング
「ワーキングメモリ」への注目度が高まっています。その証拠に、ネットの検索キーワードで「ワーキングメモリ」と検索すると関連サイトがたくさん表示されます。
様々な記事に目を通し、「ワーキングメモリとは」が頭では理解できても実生活でどのように役立てていくのかということがピンとこないというお声もあるようです。
私たちは、主に幼稚園児から小学生を対象とするワーキングメモリのトレーニング教材作成に関わってきましたので、「ワーキングメモリのトレーニング」「ワーキングメモリと学力」「ワーキングメモリと読解力」という視点からの情報発信の機会が自ずと多くなります。実生活で役立つ例は別途公開します。
当コラムで何度か書いてきましたが、「ワーキングメモリと読解力」という切り口では、私たちの技術顧問である澤口俊之先生が以下のように書いています。(参考文献:『幼児教育と脳』『発達障害の予防と改善』)
『文章の読解は、文字・単語、文法の知識、自らの経験の知識などの長期記憶の情報を取り込み、情報を保持しながら処理が進められています。文章の読解における情報の処理は全てワーキングメモリで行われています。つまり、ワーキングメモリの容量や処理能力は「読解」にも大きく影響しているのです。』
私たちが子どもたちに「脳力道場」を中心に「聞き取り」や「デジットスパン」等のワーキングメモリに働きかけるトレーニングをしていることに加え、ワーキングメモリに働きかけながら文章を読み取るトレーニングを提供しており、結果的に「読解力」向上につながっています。教科としての国語にとらわれず、言語活動の一環として読解力の基礎を養うことでこどもたちの学力向上に寄与していると考えています。
#教育コラム57