『スピード1』で身につく力
さて、『脳力道場』を開発された真栄喜さんには、『脳力道場』のスコアについてお伺いしたいと思います。
例えば『スピード1』ではどのような能力が見えるのですか?
『スピード1』は、一時的な情報の保持としてワーキングメモリの能力も必要ですが、
主に前頭連合野の司る自己抑制の能力を鍛えることができます。
自己抑制とは、何かをしたい気持ちを自ら抑えることができるか、ということですね。
子どもたちの『スピード1』のスコアを見てこられて、どのように分析しておられますか?
一般的な小学1年生の場合、スタートして2週間くらいは抑制が効かず、「ボタンを押
してはいけない」のに「押してしまう」ことが多々あります。
最初はそうかもしれないですね。トレーニングを続けるとミスは減っていきますか?
はい。減ってきますが、一度間違えると連鎖的に間違えてしまう(抑制が効かなくなる)
ような、「冷静になれない行動」は、その子どもの性格の一面も垣間見えるので、興味深い
トレーニングだと思います。
他に子どもたちのどのような面が見られますか?
中学校の特別支援学級の生徒で気づくことですが、その日の情動面の落着き具合は、『ス
ピード1』のスコアにすぐに表れます。
面白いですね!トレーニングとは言っても、『スピード1』はゲーム感覚で取り組むこと
ができるものですので、ぜひワーキングメモリ能力や自己抑制能力を鍛えてほしいと思い
ます。
さて、本日は誌面や時間の都合でここまでとさせていただきますが、次回は他のゲームにつ
いてもお話を伺いたいと思います。真栄喜さん、ありがとうございました!
保護者様や指導者の方々に少しでもお役に立てると嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました。