子どもたちの読解力を高めるには、「語彙力」と「ワーキングメモリ」がカギとなります。

「語彙力がカギ」と言いましても、単に「語彙の量を増やせばよい」ということではありません。

「語彙力」を捉えるにあたり、以下の4つの分類をすることが大切です。
( 『語彙-言葉を広げる-』日本国語教育学会監修)

・【知識力】語句の意味やその内容について知識を持っている
・【語彙量】多様な場面で理解したり使ったりする多くの語を持っている
・【言語感覚】語の持つ、また語に対する正誤、適否、美醜などを感得し、適切に使っている
・【言語操作力】認識を深めたり、正しく表したりするために語を適切に使っている

要約すると、『「語彙の知識」と「語彙の運用力」を高めましょう』ということになり、
それが「読解力を高めるひとつのカギである」と私たちは考えます。

では、「語彙力」を身につけるために何をすればよいのか。
世代を問わず、「ことば」に触れる機会を多く持つことの他にないと思います。

当社が運営している教室の生徒を対象に、先日、学研の方に「辞書引き」のレクチャーをしていただきました。
「ことば」との偶然の出会いもある「国語辞典」の魅力をあらためて実感しました。

ある言葉を調べたら、その前後にある言葉も見てみましょう。
それだけでも、1語調べて、3語知ることになります。
さらに、辞書には「用例」があります。「用例」を通して、【言語感覚】や【言語操作力】も身につくことでしょう。

知識の量を増やすことだけでなく、その知識を使えるようになることを目指して「語彙力」を捉えてはいかがでしょうか。