『子どもたちに何かを学ばせたい時、こちらの意図をくみ取ってほしい時、
「よく聞いておぼえてね」「しっかり話を聞いて」「言われたとおりにやってね」と言います。

ところが聞きたい、覚えたい気持ちがあったとしても聞きわけられない、覚えられない、聞こえるものの中から何を、どの部分を覚えていいのか選べない、判断がつかないから人の話を聞くのは嫌いという、発達にアンバランスがある子どもたちがたくさんいます。

情報を記憶にとどめて複数の活動を同時におこなったり、複数の刺激をまとめて捉えて考えたりする時に使われる能力はワーキングメモリと呼ばれています。

(中略)

ワーキングメモリが弱いと新しい情報を覚えたり、正しく活用すること、人の話を聞いて会話をスムースに進めることも難しくなります。』『聞きとりワークシート(編著:NPOフトゥーロLD発達相談センターかながわ)』

子どもたちとのかかわりがある方の中には、上記のシーンに出合ったことがあるのではないでしょうか。
私たちは毎回の授業開始時に「聞きとり」をしています。ワーキングメモリを使う取り組みの一環です。
そこから見えてくることがたくさんあります。